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歯科衛生士の国家資格はどのように取る?試験の難易度や対策方法を解説

2023/03/16 歯科衛生士の方向け
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歯科衛生士は、歯科医をサポートしながら、患者さんと医師の間に立つ専門職です。国家資格でもあり、口腔衛生や歯科領域に関する専門的な知識・技術が問われます。

ここでは、歯科衛生士の国家資格はどのように取得できるのか、国家資格の内容や難易度を紹介します。歯科衛生士の仕事や向いている人の情報も取り上げていますので、これから歯科衛生士を目指したいと考えている方はぜひ参考にしてください。

歯科衛生士なるための条件

歯科衛生士になるためには、高等学校を卒業してから文部科学省が指定する学校または都道府県知事の指定する養成機関(大学・専門学校・短期大学)において、必要な知識と技術を学ばなければなりません。

その後、歯科衛生士法第11条に規定されている「歯科衛生士国家試験」を受験して合格することで、免許が交付されます。指定された教育機関への通学と卒業、国家試験の受験と合格が最低限必須の要素となります。

現在、歯科衛生士に性別の規定はありません。2014年から歯科衛生士の定義が変わり、「女子」の要件が撤廃されたため、男性も歯科衛生士を目指すことができます。

歯科衛生士の国家試験とは

歯科衛生士になるために行われる「歯科衛生士国家試験」とは、どのような試験なのでしょうか。概要・倍率・合格率・難易度をみていきましょう。

国家試験の概要

人体の構造と機能、歯・口腔の構造と機能、歯・口腔の健康と予防に関わる人間と社会の仕組みなど、実際の医療現場で使われている知識を合計9科目の中から問われます。解答はすべてマークシートに記載する選択式で、面接や実技試験はありません。

試験は、午前と午後にそれぞれ分かれています。合計で300分の試験時間が用意され、220点満点のうち6割以上の正解で合格となります。

国家試験の倍率

歯科衛生士国家試験は絶対評価で合否が決定され、募集人員の制限はありません。令和4年(第31回)の受験者数は7,416名で、前年度の令和3年(第30回)の受験者数7,099名よりも317名上回っていました。

国家試験の合格率

歯科衛生士国家試験の合格率は、令和4年(第31回)で受験者数7,416名、合格者数が7,087名となり、合格率は95.6%でした。前年度の令和3年(第30回)は受験者数7,099名のうち合格者数が6,624名であり、合格率は93.3%でした。令和4年は、前年よりも合格率が2.3%上昇する結果となりました。

国家試験の難易度

歯科衛生士国家試験の合格率は、近年では95%前後を推移しています。受験者の全員が歯科衛生士を養成する指定の教育機関で学んでいるため、その年によって難易度が大きく変化するようなことはありません。

しかし、教育機関で学ばなければ合格には至らないため、在学中に知識と技術を身につけることが大切です。

国家試験の対策方法

国家試験の対策方法としては、カリキュラムに沿って知識と技術を身につけていくこと、後日内容を忘れないように復習やまとめ、わからない部分をピックアップして教員や先輩に質問するといった方法が挙げられます。

試験では、例年カリキュラムに沿った問題が出題されています。選択肢や設問の方法を変えるなどして、間違いを誘う問題も見受けられますが、類似の問題につまずかないためには過去問を繰り返し解く必要があります。過去問を解きながら出題頻度の多い分野を中心に固めていくと、効率的に得点ができるでしょう。

歯科衛生士の仕事内容

歯科衛生士の仕事内容は、「三大業務」として歯科予防処置 · 歯科診療補助 · 歯科保健指導の3つに分けられます。いずれも歯科衛生士ならではお仕事であり、患者さんの口腔内の健康をサポートする使命があります。

1日の仕事の流れとしては、起床後に準備・出勤し、すぐに診療に入ります。予約や来院でやってきた患者さんを順番にみていき、患者さんのお口の中の状況をカルテまたは診察によって判断し、医師の指示にしたがって診療補助を行います。

医師による診療の必要がない患者さんは、直接歯科衛生士が担当します。歯のクリーニング、定期検診などは歯科衛生士の業務のひとつです。

お昼休み・休憩時間を挟んで、13時〜15時以降(医院によって異なる)に午後の診療に入ります。午前中と同じく午後も補助または直接患者さんを担当し、診療が終わる18時以降(医院によって異なる)に器具や備品の片付けを行って帰宅します。

関連記事「歯科衛生士の手取りはいくら?給与明細の内訳と収入アップの方法を解説

歯科衛生士の勤務先

歯科衛生士の勤務先は、個人経営のクリニック以外にもさまざまな環境が用意されています。

厚生労働省が行った「令和2年衛生行政報告例(就業医療関係者)の概況」では、就業歯科衛生士の90.9%が診療所(個人のクリニックなど)に勤務していますが、診療所以外では市区町村などの保健所で1.4%、病院が4.9%、介護保険施設等、歯科衛生士学校または養成所、事業所、その他でそれぞれ1%未満の就業割合となりました。

参照元:厚生労働省「令和2年衛生行政報告例(就業医療関係者)の概況」

https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/eisei/20/

歯科衛生士に向いている人

歯科衛生士にはどのような人が向いているのでしょうか。ここからは、適性がある人の特徴について紹介します。

こちらの記事でも歯科衛生士に向いている人の特徴を紹介しています。あわせてご覧ください。
関連記事「歯科衛生士はやめとけ?気になる仕事の全貌を解説

忍耐力や落ち着きがある人

歯科領域の仕事は、虫歯や歯周病などの疾患の治療だけに留まらず、その前後での予防処置・アフターケア・定期検診も含みます。歯科診療補助業務では医師の指示に従って幅広い処置やケアをこなします。患者さんごとに口の中の状態や診療の進捗状況が異なるため、臨機応変に対応をしなければなりません。

臨機応変かつ、一つひとつの業務を丁寧に行う必要があるため、忍耐力がある人や患者さんごとの状況に応対できる落ち着きをもった人が求められます。

歯科衛生士は歯科医師と同様に、細かい作業を担当します。ここでも忍耐力が必要となり、細かい作業が苦にならない方は、歯科衛生士に大きな適性があるといえます。

口腔衛生に関心がある人

予防処置・診療・手術・アフターケアなど歯科領域の業務は多岐にわたります。口腔衛生、口腔内の健康の全般について関心が高く、最新の治療や症例を知りたいと思っている方は、歯科衛生士の分野に適性が高いといえるでしょう。

チーム医療が進められる人

細かな作業が多い歯科医療は、医師・歯科衛生士・歯科技工士・歯科助手・医療事務のそれぞれがチーム一丸となって診療を行います。それぞれに役割があり、協力して円滑なチームとしてまとまることで、患者さんにとって適切な診療体制となります。

チームで行動することが苦痛ではない方、協調性や臨機応変な対応力、相手を気遣う気持ちなどがある方は、歯科衛生士になくてはならないスキルをもっている人です。

人と接することが好きな人

口腔内に悩みを抱える患者さんは、不安な気持ちを抱いて診療にやってきます。そのような方とも適切に接することができる、コミュニケーション能力の高い方は歯科衛生士として高いスキルをもっています。

チーム医療の一員として、医師や同業者と連携する際にもコミュニケーション能力は必須です。人と接することが嫌いではない方、好きな方はぜひ歯科衛生士を目指してみてはいかがでしょうか。

実際に歯科衛生士として働いている人の中には「他の仕事を選択すべきだった」と感じている方がいるようです。そのような後悔をしないためにも事前に悩みの原因を知り対策することがとても重要になってきます。

こちらの記事では歯科衛生士が抱える具体的な悩みや、対策方法を解説しています。あわせてご覧ください。
関連記事「歯科衛生士にならなきゃよかった?よくある悩みや先輩の理由を紹介

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いかがでしたか?今回は、歯科衛生士になるための条件や試験について、また適性がある人の特徴を紹介しました。指定の養成機関でしっかりと知識・技術を習得することが、歯科衛生士として踏み出すための第一歩になります。

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監修者

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長谷 麻央

株式会社ハーモニック キャリアアドバイザー

《略歴》

タレントマネージャーとして5年の経験を積んだ後、
看護師専門人材紹介コーディネーターとして13 年間務める。

2021年から現在にかけて、ハーモニックでキャリアアドバイザーとして多くの求職者に貢献中。