「歯科衛生士はフリーランスとして働ける?」
「歯科衛生士がフリーランスになるメリットやデメリットが知りたい」
「フリーランスになる方法とは?」
歯科医師の補助的な役割を担う歯科医療の専門家、歯科衛生士。
終身雇用が薄れ、キャリア変化がめまぐるしい現代、こうした専門職への注目が高まっています。
本記事では、そんな現代ならではの働き方であるフリーランスと絡めつつ、歯科衛生士の働き方に関する情報をお届けします。
転職を検討している方は、ぜひ最後までご覧ください。
フリーランスとは?
フリーランス(freelance)とは、企業や個人事業主に雇われない「独立した」仕事の専門家、もしくはその仕事形態を表す言葉です。
自己の専門性を活かして受託業務を請け負う独立した労働者を指します。
個人で経理、税金手続き、保険手続きなど自己責任が生じる代わりに、自由な勤務形態というメリットがあります。
具体的には、ライターやデザイナー、プログラマー、映像クリエイター、コンサルタント、スタイリストなど、自分が得意とする分野でプロフェッショナルとして活動する人が多いです。
彼らは自身がクライアントから依頼された業務を受けて、自分の自由な時間配分で仕事を行います。
自分でクライアントを開拓し、仕事の獲得や報酬の交渉なども自己責任で行わなければなりません。
そのため、自己管理力や営業力も必要です。
一方で、自由な働き方、高収入を得られる可能性があるなど、魅力的な面も多く、近年ではフリーランスの数は増え、需要が高まっています。
歯科衛生士はフリーランスとして新しい働き方ができる?
歯科衛生士もフリーランスとして新しい働き方ができます。
自らが独立し、専門性を活かして、口腔内清掃や予防処置、クリーニングなどの業務を請け負うことができます。
また、介護施設や福祉施設での口腔内ケア、企業での健康診断時の口腔内検査など、新たな求人先が増えている現代における需要は高まるばかりです。
くわえて、フリーランスとして働くことで時間や場所に縛られず、自分自身の生活に合わせた働き方ができるというメリットもあります。
ただし、自己責任が大きくなるため、経理や保険手続きなどの手続きにも注意しなければなりません。
関連記事「【歯科衛生士になりたい方必見】歯科衛生士に向いている人の特徴」
歯科衛生士がフリーランスになる方法
歯科衛生士がフリーランスとして活躍するには、まずは独立開業するか、既存の歯科医院やクリニックと提携して外来で業務を請け負うという方法があります。
独立開業する場合は、まずは個人事業主として開業届を提出する必要があります。
また、事業を始めるにあたっては、設備や器具、ソフトウェアなどの専門的な知識やスキルも必要になってくるでしょう。
既存の歯科医院やクリニックと提携する場合には、自分のスケジュールに合わせて業務を請け負うことができます。
提携する際には、料金や業務内容などを詳しく打ち合わせ、契約書にまとめておくことが望ましいです。
また、フリーランスは独自にマーケティングやアピールなどを行う必要があるため、SNSやブログ、HPなどを活用して、自身の専門性や業務内容を積極的に発信することが大切です。
自らのスキルを高めるためには、学会や研究会への参加など、継続的な学習が不可欠です。
歯科衛生士がフリーランスとして働く場合の仕事内容
フリーランスになる方法がわかったところで、ここからは実際に歯科衛生士がフリーランスとして働く際の仕事内容について解説していきます。
従業員の指導
歯科衛生士がフリーランスとして働く場合、従業員の指導も業務のひとつとなります。
これは、歯科医院などで働く歯科助手や受付スタッフなどの従業員に対して、口腔ケアや予防処置などの技術や知識を教育することを指します。
また、衛生面での注意点や医療品の管理方法など、歯科医院の衛生管理に関する知識も指導する必要が出てくることも。
指導により、質の高いサービス提供と患者満足度の向上に貢献することが期待されます。
経営改善方法の提案
歯科衛生士がフリーランスとして働く場合、歯科医院や審美歯科クリニックの経営改善に関する提案が求められる場合があります。
具体的には、診療報酬や保険制度、医療機器の導入、財務管理など、歯科医院の経営面での問題点を洗い出し、解決策を提案することです。
経営改善提案は、歯科衛生士としての専門知識だけでなく、ビジネススキルや人間関係の構築能力も必要となります。
患者満足度の向上や経営効率化に貢献することが期待されるでしょう。
経営改善提案には、売上向上やコスト削減といったビジネス効果や、患者に提供する高品質な医療サービスの向上につながる医療効果が期待できます。
セミナーやイベントなどで講演活動
歯科衛生士がフリーランスとして働く場合、セミナーやイベントで講演を行うこともあります。
こうした講演活動では、歯科衛生士としての知識や経験を活かし、予防歯科や口腔内健康に関する情報を提供することが求められます。
また、歯科医療において必要な衛生管理の方法や、保険制度に関する情報も講演の対象となります。
セミナーやイベントは、一般の方や歯科関係者を対象として行われることが多く、広く社会に貢献する機会といえるでしょう。
また、講演活動を通じて、自分の専門分野における知名度を高めることもでき、次の仕事につなげられます。
歯科衛生士にまつわる執筆活動
歯科衛生士がフリーランスとして働く場合、歯科衛生士に関する情報や知識を提供する執筆活動も重要な業務のひとつとなります。
具体的には、歯科雑誌やWebサイトなどに寄稿する記事の執筆や、書籍の執筆活動が挙げられます。
歯科衛生士としての専門的知識を活かし、予防歯科や口腔内健康に関する情報を提供することや、医療スタッフとしての役割や歯科医院の衛生管理について解説することが求められるでしょう。
読者層に合った文章を書く能力や、正確でわかりやすい表現力が必要であり、そのスキルを駆使して執筆することが求められます。
歯科衛生士がフリーランスになるメリット
歯科衛生士がフリーランスとして活動するメリットはいくつかあります。
まず、自分自身が仕事の依頼を受けることで、自らの能力に見合った報酬を得ることが可能になります。
また、受注した業務に関しては、自分自身のスケジュールに合わせて行うことができるため、効率的な時間配分がしやすくプライベートとの両立がしやすいという利点があります。
さらに、独立開業することで自己責任が発生する代わりに、自分自身で業務内容や価格を自由に決定でき、ビジネスの幅が広がる可能性があります。
以上のようなメリットから、フリーランスとして働くことは自己実現や収入アップ、働き方改革などの観点から、魅力的な選択肢といえるでしょう。
関連記事「歯科衛生士の勤務時間を多様化している働き方改革とともに解説」
歯科衛生士がフリーランスになるデメリット
ここまで、歯科衛生士がフリーランスになるメリットについて解説してきましたが、ここからはデメリットについて解説していきます。
まず、保険や福利厚生などの社会保障が会社員に比べて手薄になります。
また、自身でクライアントや業務の獲得に努めなければならないため、一定のスキルやノウハウが必要となります。
さらに、営業やマーケティングなどの業務も自分で行う必要があるため、仕事に対するストレスや負荷も増える可能性があるでしょう。
また、収入が安定しないため、突発的な費用に対する対策を用意する必要があることも欠点です。
これらのデメリットに対して、事前に充分な準備や計画を立てることが重要です。
フリーランスの歯科衛生士の数
公益社団法人 日本歯科衛生士会が発表している調査によると、全国の歯科衛生士の数は以下のようになっています。
【歯科衛生士数】
- 常勤(正規雇用):52.3%
- 常勤(任期付き等):3.9%
- 非常勤(パートタイム):39.0%
- その他:3.6%
フリーランスは「その他」の3.6%の中に分類されているでしょう。
そのため、フリーランスで働く歯科衛生士は全体の3.6%以下であると推測できます。
全体的には、フリーランスとして働く歯科衛生士の数は少ないといえますね。
歯科衛生士はフリーランスでも一応できる
歯科衛生士がフリーランスとして働くことで、従来の歯科医院の枠を超えた新たな仕事の場が生まれています。
フリーランスの歯科衛生士は、訪問歯科や企業の保健室などでの口腔ケアや予防処置を提供したり、スクールや企業における講演活動や執筆活動をしたり、経営改善の提案をしたりと、多彩な仕事をこなします。
これらの活動の共通点は、専門の技術や知識が求められることです。
フリーランス歯科衛生士に求められるスキルは多様であり、従来の歯科医療に加え、医療ビジネスやマーケティングなどにも精通する必要があります。
一方で、異なる場所や会社で働くため、社会人としてのマナーやコミュニケーション能力も求められます。
フリーランス歯科衛生士は、自己啓発やスキルアップに努めることで、質の高いサービス提供とともにより幅広いキャリアの展開が可能です。
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監修者
長谷 麻央
株式会社ハーモニック キャリアアドバイザー
《略歴》
タレントマネージャーとして5年の経験を積んだ後、
看護師専門人材紹介コーディネーターとして13 年間務める。
2021年から現在にかけて、ハーモニックでキャリアアドバイザーとして多くの求職者に貢献中。