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歯科助手の仕事内容とは?働くメリット・デメリットも紹介

2023/10/30 歯科衛生士の方向け
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歯科医院の円滑な運営には、歯科助手のサポートが必要不可欠です。
しかし、歯科医師や歯科衛生士と比べると認知度は高くないので「どのような仕事をするのだろう?」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。

本記事では、歯科助手の仕事内容を解説するとともに、歯科助手として働くメリット・デメリットを紹介します。
歯科業界への就職・転職を検討されている方は、最後までご覧ください。

そもそも歯科助手とは?

歯科助手は、歯科医師や歯科衛生士の活動全般をサポートする職種です。
英語表記の「Dental Assistant」の頭文字をとって「DA」ともよばれます。
直接的に治療に携わることはできませんが、歯科医院をトラブルなく運営するにはなくてはならない存在です。

歯科助手として勤務するにあたり資格の取得は不要なので、未経験でも仕事に就けます。
ほかの無資格の職種に比べて給与は高く、人気のある職種ですが、いくつもの医療器具の名前や治療方法などの、ひと通りの知識を身につけなければなりません。
いち早く戦力になるには、参考書を読んだり通信教育を受けたりといった勉強が必須です。
最初のうちは覚えることが多く、大変な仕事と感じるでしょう。

【関連記事】
歯科衛生士と歯科助手の違いとは?業務内容も紹介

歯科助手の仕事内容

歯科助手の業務範囲は広く、患者さんのサポートだけでなく、事務作業や器具の管理などにも対応します。
「やりたかった業務と、実際の業務にギャップがあった」という残念な事態を避けられるように、事前に仕事内容を確認しておきましょう。
ここからは、歯科助手の主な仕事内容を紹介します。

業務①治療中のサポート

歯科助手の仕事のなかでも、とりわけ大きな役割を担うのが、歯科医師や歯科衛生士の治療中のサポートです。
具体的には「治療前に器具を並べておく」「治療中に適切なタイミングで器具を手渡す」などの業務が挙げられます。
ほかにも、歯の型取りに使う印象材の準備や、歯の被せ物を装着するために必要なセメントを混ぜ合わせる作業も業務に含まれます。

業務②受付や電話応対

受付や電話応対などのフロント業務にも、歯科助手は対応します。
患者さんの来院時には受付で保険証や診察券を確認し、治療後には会計を行い、次回の予約をとります。
歯科医院によっては“レセプト(診療報酬明細書)”の作成も担当しますが、診療報酬に関する知識やレセコンの操作スキルが求められるので、業務の難易度は高いです。

電話応対では、患者さんからの予約希望や診療内容などの問い合わせに対して、適切な受け答えと事務処理を行います。
歯科医師と歯科衛生士が無理のないスケジュールで働けるように、おおよその治療時間を把握、あるいは予測したうえで、患者さんの予約間隔を調整します。

業務③患者さんの案内やサポート

待合室にいる患者さんの名前を呼んで診療室に案内したり、エプロンをかけたりすることも、歯科助手の仕事です。
X線撮影時には、防護エプロンの装着や姿勢の調整、ポジションの確認などのサポートを実施します。

患者さんがご高齢あるいは障がいをもたれている場合には、歩行介助や立ち上がり介助も行います。

業務④治療に使う器具の消毒・減菌

歯科助手の業務には、治療に使う器具の消毒・減菌作業も含まれます。
治療に使った器具は消毒液で洗い、そのうえで高圧蒸気滅菌器(オートクレーブ)という機械で減菌します。
高温になっている器具を冷まし、もとにあった位置に戻せば、一連の作業は完了です。

なお、消毒・減菌作業が不十分だと、最悪の場合、B型肝炎やC型肝炎、HIVなどの重篤な感染症を引き起こす可能性もあります。
患者さんの安全性確保だけでなく、歯科医院の信用や評価に関わる、きわめて重要な業務だといえます。

歯科助手になるには?

繰り返しになりますが、歯科助手として働くにあたり、資格を取得する必要はありません。
求人サイトや求人情報誌でも「未経験可」を謳っている歯科医院は多く、歯科業界のなかでは、職に就くハードルが低い職種だといえます。
ただし、歯科助手は人気がある仕事なので、応募者が複数人いる場合には、資格保有者や経験者が優遇される傾向にあります。

「絶対に歯科助手として働きたい」と思われる方は、就職・転職活動を有利に進められるように、以下で挙げる民間認定資格の取得を検討してみてください。

歯科助手に関連する資格

資格名 詳細
歯科助手資格認定制度

(日本歯科医師会)

・所定の教育訓練を修了した者を「歯科助手」として認定する制度

・歯科医院の受付業務や診療報酬算定の基礎、診療介助や機器の保守などの知識やスキルが問われる

歯科医療事務管理士

(技能認定振興協会)

・歯科医院における医療事務の能力を証明する資格

・カルテの読み方や診療報酬の計算方法、レセプト業務などの知識やスキルが問われる

歯科アシスタント検定試験

(全国医療技能検定協議会)

・歯科医院におけるアシスタントならびに医療事務の能力を証明する資格

・受付業務やレセプト作成などの事務業務のほか、器具の準備や受け渡し、消毒・減菌などの知識やスキルが問われる

 

歯科助手の経験がなくとも、上記の資格を取得したうえで意欲をアピールすれば、選考の通過率を高められます。
業界未経験の方も、資格取得を検討してみてはいかがでしょうか。

歯科助手として働くメリット・デメリット

ここからは、歯科助手として働くメリット・デメリットを紹介します。

メリット

歯科助手の勤務先である歯科医院や総合病院の歯科は、診療時間が決められています。
イレギュラーな事態が起こらない限り、基本的に残業は発生しません。
ワークライフバランスを実現し、プライベートの時間を確保できるのは大きなメリットです。

また、歯科助手の需要は高く、多くの歯科医院が求人募集を出しています。
結婚や出産、怪我などの理由で仕事から離れても、歯科助手としての知識やスキルがあれば、仕事に復帰しやすい点も魅力だといえます。

デメリット

歯科助手の業務範囲は広く、治療中のサポートや事務作業、医療器具の管理や患者さんの案内など多岐にわたります。
覚えなければならないことがたくさんあるので、仕事を円滑に進めるには、とにかく勉強をして、現場で能力を発揮できるように努めなければなりません。

また、歯科助手としての仕事では、デスクワークだけでなく立ち仕事もあります。
前かがみの姿勢になることも多く、足腰の筋肉を痛めてしまうこともあるので、体力づくりも必要です。

歯科助手の1日のスケジュール例

歯科助手が、出勤から退勤までをどのように過ごすのかは気になりますよね。
1日のスケジュール例を表にまとめたので、おおよそのルーティンとして覚えておきましょう。

歯科助手の1日のスケジュール

時間 業務内容
8:30 ・出勤

・着替え

・診察室と待合室の整理

8:45 ・朝礼

・予約患者さんの確認

・受付と診療の準備

9:00 ・午前診療開始

・受付、会計、予約管理、事務作業

・診療介助

・器具の消毒・滅菌

12:00 ・休憩
14:00 ・午後診療開始

・受付、会計、予約管理、事務作業

・診療介助

・器具の消毒・滅菌

18:00 ・午後診療終了

・器具の消毒・滅菌

・翌日の予約状況や技工物の確認

・院内の清掃

・経理処理

18:30 ・終礼

・着替え

・退勤

 

基本的には定時に退勤できますが、患者さんの治療が長引いた場合や、レセプト業務がある月末~翌月初の期間には、残業が発生することもあります。

歯科助手の仕事内容は歯科医師や歯科衛生士のサポートをすること

いかがでしたでしょうか。

歯科助手の仕事内容は多岐にわたり、歯科医師の治療のサポートや受付業務、器具の消毒・減菌作業など、幅広く対応します。

残業時間は少ない傾向にあるので、ワークライフバランスを実現できます。
また、需要が高い職種なので、歯科助手としてのスキルがあれば、仕事に復帰しやすい点も魅力です。

ただし、覚える項目が多いので、いち早く戦力になるには多方面の勉強が必須です。
立ち仕事が多く、足腰の筋肉を痛めてしまう可能性があることも覚えておかなければなりません。

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監修者

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長谷麻央

株式会社ハーモニック キャリアアドバイザー

《略歴》

タレントマネージャーとして5年の経験を積んだ後、
看護師専門人材紹介コーディネーターとして13 年間務める。

2021年から現在にかけて、ハーモニックでキャリアアドバイザーとして多くの求職者に貢献中