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歯科衛生士のキャリアプランとは?主な就職・転職先も解説

2023/10/30 歯科衛生士の方向け
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歯科衛生士を目指している方のなかには「働きながら、どのようにキャリアを積むのだろう」と思われている方もいらっしゃるでしょう。
長期的に活躍できるように、将来のキャリアプランは把握しておきたいところです。

本記事では、歯科衛生士の役割を解説するとともに、キャリアプランや、主な就職・転職先を紹介します。
歯科衛生士として働くにあたり、情報収集されている方は、最後までご覧ください。

歯科衛生士の役割と現状

歯科衛生士は、歯科医療の現場において、歯科予防処置や診療補助などを担当する職種です。
「Dental Hygienist(デンタルハイジニスト)」の略称で「DA」ともよばれます。

歯科医師の治療のサポートだけでなく、表面麻酔薬の塗布や歯石の除去などの医療行為も担当します。
歯科衛生士の仕事に就くには、歯科衛生士養成学校で歯科医療に必要な知識やスキルを習得したうえで「歯科衛生士国家試験」に合格しなければなりません。

なお、歯科衛生士は需要の高い仕事ですが、慢性的な人手不足が問題視されており、求人倍率が高騰しているのが現状です。

歯科衛生士の年収の目安

厚生労働省が運営する「職業情報提供サイト(日本版O-NET)」のデータによると、歯科衛生士の平均年収は382.5万円、平均月収は24.3万円と公表されています。
年収はエリアによって差があり、東京都の平均年収は467万円、大阪府では348.7万円、福岡県では453.2万円です。
歯科衛生士として就職・転職するにあたり高収入を目指すのであれば、働くエリアも考慮したうえで職場を探したほうがよいかもしれません。

参照元:厚生労働省「職業情報提供サイト(日本版O-NET)」

歯科衛生士の転職や離職事情

日本歯科衛生士会が2020年に公表した「歯科衛生士の勤務実態調査報告書」によると、歯科衛生士の76.4%が「勤務先を変わったことがある」と回答しています。
高い需要があると同時に、辞めていく人が多い職種であることがわかります。
歯科衛生士が転職や離職に至る理由は以下の通りです。

歯科衛生士が転職や離職に至る理由

  • 結婚(29.3%)
  • 経営者との人間関係(29%)
  • 出産・育児(28.7%)
  • 給料または待遇の不満(22.3%)
  • 仕事の内容(22%)
  • 勤務形態と拘束時間に対する不満(19.5%)
  • スキルのレベルアップのため(15.9%)

なお、歯科衛生士の多数は女性が占めています。
結婚や出産・育児などのライフイベントをきっかけに、仕事を辞める方が多いようです。

参照元:日本歯科衛生士会「歯科衛生士の勤務実態調査報告書」

【年代別】歯科衛生士のキャリアプラン

歯科衛生士の役割は把握できたものの、働きながらどのようにキャリアを形成するのかは気になりますよね。
ここからは、歯科衛生士のキャリアプランを年代別に紹介します。

新卒から20代前半まで

新卒から20代前半までは、歯科衛生士だけでなく社会人としても新人です。
歯科衛生士養成学校で学んだ歯科医療の知識やスキルを定着させるべく、まずは歯科医師の指示を仰ぎつつ、実務経験を積みます。
あわせて、適切な言葉遣いや挨拶、電話応対や身だしなみといった、社会人としてのマナーやルールも習得しましょう。

仕事に慣れてきたら、診療の流れや医院全体の理解にも努め、他職種ともスムーズに連携できるようになるのが理想的です。

20代後半から30代まで

20代後半から30代は、歯科衛生士としては中堅のポジションです。
主業務の歯科医師のサポートや患者さんへの処置だけでなく、後輩の育成やマネジメントも任されます。
自身だけでなく、周囲への気配りが必要になるので、より広い視野で物事を考えなければなりません。

また、この年代になると、結婚や出産、ご両親の介護などの事情から、休職者や退職者も増えます。
「フルタイムではなく時短勤務を選ぶ」「産休や育休をとって、子どもが大きくなったら復職する」など、ご自身のキャリアを継続するために最適な方法を考えましょう。

40代から50代まで

40代から50代の歯科衛生士は、ベテランといえる立場です。
キャリアを積み、認定歯科衛生士をはじめとする資格を取得すれば、衛生士長や主任といった上位の役職を目指せます。
また、准看護師や介護支援専門員(ケアマネジャー)などの資格をとって、ダブルライセンスで活躍の場を広げるのも選択肢の一つです。

60代以上

歯科衛生士の資格に期限は定められていないので、60代以上でも働けます。
ただし、定年制度を設けている歯科医院もあるので、この限りではありません。
時短勤務で働いたり、出勤日数を減らしたりするなど、心身に負担をかけない方法を選択するのが賢明です。

歯科衛生士の就職・転職先

歯科衛生士としてのキャリアアップや、働きやすさの向上などを目指すのであれば、将来的に転職も視野に入れましょう。
就職・転職先の候補を挙げるので、参考にしてみてください。

候補①歯科医院(歯科診療所)

歯科衛生士のおよそ9割が、歯科医院に勤めています。
ひと口に歯科医院といっても、矯正歯科や口腔外科、小児歯科など、その種類はさまざまです。
「子どもの治療に携わりたい」「矯正歯科の知識を身につけたい」といった理由から、違う歯科医院に転職すれば、キャリア形成にも一役買ってくれるでしょう。

なお、歯科医院は飽和状態にあり、その数はおよそ7万件とされています。
歯科医院はいたるところにあるので、ご自宅から近い職場やアクセスの良い職場を選べば、通勤時間も短縮できます。

候補②総合病院

歯科衛生士の知識やスキルがあれば、総合病院の歯科口腔外科でも活躍できます。
入院している患者さんの口腔ケアやブラッシングの指導だけでなく、ときには手術のサポートも行います。
多職種との連携が重視されるので、歯科医療以外の医療分野の知識があれば、さまざまな業務に携われるはずです。

候補③保健所や保健センター

各自治体に設けられている保健所や保健センターでは、幅広い年齢層を対象として、歯科健診や歯科指導などのサービスを提供しています。
歯科衛生士として培った知識を活かせば、地域住民の健康増進に貢献できます。

候補④訪問歯科

訪問歯科は、病気や怪我、身体障がいなどの理由で通院が困難な方を対象に、歯科診療を行う仕事あるいはサービスです。
歯科医師とともに個人宅や介護施設を訪問し、虫歯治療や口腔リハビリなどの歯科診療を行います。

少子高齢化社会の進行にともない、訪問歯科の需要はこれから高まるといわれています。
外来とは異なる歯科治療のやり方に興味がある方や、将来性を感じられる方は、訪問歯科で働くことも視野に入れてみてはいかがでしょうか。

候補⑤介護施設やデイサービス

介護老人保健施設や特別養護老人ホーム、デイサービスなども、歯科衛生士の就職・転職先候補です。
入居者の口腔ケアや咀嚼・嚥下機能訓練のほか、職員に対する口腔ケアの指導も行います。

訪問歯科同様に、今後もさらなる需要拡大が予想されている分野なので、将来性や、やりがいを重視される方に向いています。

候補⑥教育関連

歯科衛生士養成学校の教員として、学生に歯科医療の知識やスキルを指導するという選択肢もあります。
教職に就くにあたり、教員免許の取得は不要です。
ただし、求人の数は少なく、歯科衛生士として最低でも3~4年程度の実務経験が求められます。
指導を通して、歯科衛生士の仕事のやりがいや楽しさを伝えたい方におすすめです。

歯科衛生士としてキャリアを形成するには資格取得だけでなく転職も視野に入れましょう

いかがでしたでしょうか。

歯科衛生士としてキャリアを積み、認定歯科衛生士などの資格を取得すれば、衛生士長や主任といった上位の役職を目指せます。

キャリアアップや、働きやすさの向上を目指すために、転職をするのも選択肢の一つです。
得意分野がある歯科医院や、幅広い医療分野に携われる総合病院などへの転職が、キャリアアップにつながる可能性もあります。
ご自身がどのように働きたいのかを整理したうえで、希望条件を満たす方法でキャリアを築きましょう。

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監修者

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長谷麻央

株式会社ハーモニック キャリアアドバイザー

《略歴》

タレントマネージャーとして5年の経験を積んだ後、
看護師専門人材紹介コーディネーターとして13 年間務める。

2021年から現在にかけて、ハーモニックでキャリアアドバイザーとして多くの求職者に貢献中