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歯科医院における人間関係のトラブルの原因と対応策を解説

2023/10/30 歯科衛生士の方向け
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職場の人間関係の悪さを理由に、転職を決意する方は少なくないと思います。
歯科医院も例外ではなく、従業員の女性比率が高いゆえのトラブルが起こりやすいともいえます。
せっかく働くなら、人間関係が良好な職場で働きたいですよね?

そこで本記事では、歯科医院で起こりがちな人間関係のトラブルの原因と対応策を解説します。
ご自身の職場の人間関係にお悩みの方は、ぜひ最後までご覧ください。

歯科医院の主な離職原因は「人間関係」

歯科医院の離職原因として、「職場の人間関係」は、必ず上位に挙がる理由です。

労働界全体でも、人間関係を理由に仕事を辞める方の割合は高いです。
厚生労働省が発表した「令和3年雇用動向調査結果の概況」によれば、仕事の退職理由を「職場の人間関係が好ましくなかったから」とした方が、全体の約8~9%を占めています。

くわえて、令和2年に公表された日本歯科衛生士会の「歯科衛生士の勤務実態調査報告書」では、転職の理由に「経営者との人間関係」を挙げた方が、29%に上ります。

歯科医院は個人経営が多く、職場としては狭いコミュニティになりがちです。
そのため、医師や同僚とそりが合わなくなった途端に、働きにくさを感じることも珍しくないはずです。
職場内の人間関係を良好に保つには、ご自身の努力も必要ではあるものの、それでも改善されず、心身に支障をきたすようなら、無理をせず転職を考えたほうがよいかもしれません。

関連記事「歯科衛生士の離職率はなぜ高い?考えられる理由を紹介

参照元:厚生労働省「令和3年雇用動向調査の概況」
参照元:日本歯科衛生士会「歯科衛生士の勤務実態調査報告書」

女性スタッフが多い職場で起こりやすい人間関係のトラブルとは

歯科医院は、女性スタッフの比率が多い職場です。
というのも、歯科医院にとって欠かせないスタッフである「歯科衛生士」は、業界全体の99%が女性であるといわれています。

女性が多い職場では、その環境ならではの難しさもあるでしょう。
ここからは、女性が多い職場ゆえに起こり得る問題や対処法を紹介します。

女性が多い職場の人間関係が難しい理由

歯科医院で働く職種は、歯科医師にくわえ、歯科衛生士、歯科助手、受付で構成されているものの、医院内の90%が女性であるといわれています。

女性の多い職場は、以下の理由から良好な人間関係を築くのが難しい傾向にあるようです。

女性の多い職場で人間関係がこじれやすい理由

  • 女性は感情的になりやすいから
  • 女性は嫉妬や妬みを抱きやすいから
  • 派閥が作られやすいから

女性は感情的になりやすいといわれます。
そのため、人の好き嫌いが表情に出てしまい、仕事に支障をきたすケースもみられます。
仕事やプライベートが充実している同僚に対して嫉妬や妬みを抱き、態度に出てしまう方もいるようです。

個人の好き嫌いをきっかけに、派閥が作られる場合もあり、それを温床にスタッフ間でのいじめに発展することもあります。
性格や考え方には個人差があるので、すべての女性がそうであるとは言えないものの、歯科医院においてはそうした事例は少なくありません。

くわえて、男性の院長や医師から、セクハラやパワハラを受けて、働きにくさを感じる方もいらっしゃいます。
女性の多い職場は、このような、人間関係を悪くしかねない要因を内包していることが多く、働きにくさを感じる方が後を絶たないのです。

女性社会である歯科医院に起こりやすい人間関係のトラブルと対処法

ここでは、前章で述べた人間関係のトラブルについて、対処法も交えて、もう少し詳しく解説します。
ご自身の職場で似たケースが生じている際には、本内容を解決の手立てにしてください。

いじめ

嫉妬心や妬み、偏見をもたれると、それをきっかけにいじめに発展することが少なくありません。

悪口や嫌みを言われた際には、相手の言葉を真に受けず、聞き流したいところです。
下手に反応すると、相手が調子づき、いじめがエスカレートしかねません。

いじめに対しては、仕返しをするのではなく、状況の把握と証拠の確保に努めましょう。
場合によっては、相手に罪を問える可能性もあるので、いじめや嫌がらせを受けた内容や回数、日時を正確に記録しておいてください。

派閥争い

女性の多い職場では、仲間内で派閥を作る傾向があります。
これには、女性の「孤独を嫌い」「共感を求める」などの性質が関係しています。

このような派閥との付き合い方には、注意が必要です。
派閥内でうまく馴染めなかった場合は、仲間外れにされるかもしれません。
自分だけが孤立した状態は、精神的に苦しいものです。

とはいえ、派閥に入り込みすぎたばかりに、人間関係が余計にこじれるケースもあります。
対処法としては、派閥を作りたがる人とできるだけ距離を置き、必要最低限のコミュニケーションに留めることです。

職場内では、特定の人と仲良くなりすぎず、全方位的な人間関係を築くのが理想です。

院長・医師からのセクハラ

人間関係のトラブルの一端として、セクハラによる被害も危惧したいところです。
そもそも、歯科医師の割合は業界全体において、男性が75%を占めています。
そのため多くの歯科医院の経営者や上司にあたる人物には、男性が多い傾向にあります。

このような、男性優位の環境はセクハラの要因になりかねません。

万が一、セクハラを受けたら、冷静かつ的確な対処が必要です。
セクハラだと感じたら、できるだけ早めに行政の専門機関や、弁護士などの専門家に相談してください。
歯科医院の運営会社に人事部やコンプライアンス窓口、労働組合があれば、そちらに相談するのも手です。

また、相談する際には、いじめと同様に、証拠を集めておけば、話を優位に進められます。
いつ、どんな経緯で、何をされたのか、一度きりなのか継続的なのかなど、詳細に情報を記録しておきましょう。
目撃者や録音データを確保できれば、有力な証拠になります。

女性スタッフから嫌われる上司の特徴

女性スタッフが多い歯科医院では、嫌われる男性上司に共通した特徴があります。

女性スタッフに嫌われる上司の特徴

  • 他スタッフの前で叱責する
  • 贔屓をする
  • 話を聞いてくれない

女性は繊細な方が多いので、院内でコミュニケーションをとる際には、気配りが不可欠です。
ミスに対して感情的に怒ったりせず、また、スタッフ全員と平等にコミュニケーションがとれる上司こそ、理想的といえます。

歯科医院での退職理由は「院長・医師との人間関係」が多数

冒頭でも紹介しましたが、歯科衛生士の転職理由は「経営者との人間関係」が29%を占めています。
残念ながら、院長や医師という肩書から高圧的な態度をとる方は、少なくありません。
しかも、歯科医院の経営は、歯科医師自身が担っているケースがほとんどなので、歯科医師と従業員の関係性が悪くなったとしても、相談できる上司はいないことが多いです。

そこでこの項では、院長や歯科医師との人間関係がうまくいかないと感じる瞬間をまとめたうえで、そういった場合の対応策を解説します。

院長・医師と合わないと感じる瞬間

高圧的な態度をとる、あるいは人の話を聞かない院長や医師のもとで働くと、日々、苦労が絶えません。
なかでも、以下のような人とは一緒に働きたくないものです。

院長・歯科医師に不満を感じる瞬間

  • 暴力的な行動をする
  • 罵声を浴びせてくる
  • トップダウンの気質が強い

荒々しい気質の上司がいる歯科医院では、ミスをした際に、カルテを投げつけられたり、罵声を浴びせられたりすることもあると聞きます。
くわえて、従業員の意見を聞かない上司とは、意見のすり合わせができないので、人間関係の構築は必然的に困難になります。

せっかく働くのであれば、院長や医師とも円滑にコミュニケーションをとれる環境で働きたいですね。

合わない院長・医師と上手くやっていく方法

院長や医師とコミュニケーションがとれず、人間関係が構築できない場合は、次の対処法を心がけてみてください。

院長・医師とコミュニケーションがとれないときの対策

  • 割り切って距離をとる
  • ほかのスタッフと協力する
  • 話し合いの場を設ける

第一に、「院長(医師)とは、合わない」と、ご自身のなかで割り切るのが肝要です。
分かりあえない相手とコミュニケーションをとろうとすれば、多大なストレスがかかります。
業務上必要なコミュニケーション以外は控えて、心の距離を置いてみましょう。

なお、人間関係の問題を一人で抱え込むのは禁物です。
解決を求めるのであれば、同僚に相談したり、話し合いの場を設けたりするのがよいでしょう。

人間関係の良い歯科医院の特徴

ここからは、人間関係が良好な歯科医院の特徴を紹介します。
就職や転職をお考えの方は、この条件に適した職場を探してみてください。

特徴①スタッフ間で「ありがとう」と言い合う回数が多い

スタッフ間で、「ありがとう」を言い合う回数が多い歯科医院は、人間関係が良好な傾向にあります。

そもそも、「ありがとう」という言葉には、コミュニケーションを円滑にし、人間関係を良好にする効果があるといわれています。
そんな「ありがとう」を、スタッフ間で言い合うのが当たり前になっている職場は、人間関係が良さそうな印象を受けませんか?

歯科医院に行く機会があったら、スタッフ間で「ありがとう」という言葉が聞こえるか、耳を澄ましてみましょう。

特徴②スタッフ同士が明るい雰囲気で呼び合っている

上記の「ありがとう」にくわえて、スタッフ同士の「呼び名」にも注意してみてください。

当然ながら、業務中は「〇〇さん」と呼び合うのが大半だと思われます。
しかし、明るい雰囲気で「〇〇ちゃん」とか、あだ名で呼び合っている歯科医院であれば、その医院の人間関係は良好な可能性が高いといえます。

もし、就職面接などで、歯科医院のバックヤードに入る機会があれば、その医院の人間関係の良し悪しを推し量るチャンスです。
患者様がいる診療中より、医院の本質が現れやすいタイミングなので、スタッフ間の雰囲気や呼び名を、注意深く観察してみることをおすすめします。

歯科医院の人間関係に悩んだときには転職も一案

いかがでしたでしょうか?

歯科医院の主な離職の原因は、人間関係にあります。
女性比率の高い歯科医院では、その環境ならではのトラブルも起こりがちです。
スタッフ間のいじめや陰口だけでなく、院長や医師からのセクハラやパワハラも悩みの種です。
どうせ働くのであれば、人間関係が良好な歯科医院を見極めて、就職したいものですね。

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監修者

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長谷麻央

株式会社ハーモニック キャリアアドバイザー

《略歴》

タレントマネージャーとして5年の経験を積んだ後、
看護師専門人材紹介コーディネーターとして13 年間務める。

2021年から現在にかけて、ハーモニックでキャリアアドバイザーとして多くの求職者に貢献中